スコッチ&アイリッシュ・ウィスキー


スコッチと私

私が最初に好きになったスコッチはMacallanであった。Macallanはシェリーを熟成させた樽の空き樽で熟成させていて、甘やかな香りが言うに言われない。Macallanは世界的な人気銘柄である。
次に好きになったのはIslesと言われる、グレートブリテン島とアイルランド島の間にある小さな島々で生産されるスコッチであった。
銘柄で言うとTalisker、Bowmore、Laphroaig、Lagavulinなどである。これらの酒の魅力を成すのはヨード臭、燻香などで、人によっては薬品臭いと嫌うであろうが、私は潮の香りがすると喜び、大いに魅了された。
シェリー樽のウィスキーと島のウィスキー、二つの特別な種類が好きなスコッチという状態が何年も続いていたが、今年に入ってからスコッチのメインストリームであるHighland、Speysideの繊細な味と香りの多様性に気が付き始め、はまってしまった。
数多くのボトルを買い集め、テイスティングしたが、今のところ最も気に入っているのは、現存する最古のスコッチ蒸留所であるLowland地方Littlemillの紙のような、枯れた味わいである。
2002/10/24


参考文献

ウォーレス・ミルロイ著、山本博訳
『スコッチ・モルト・ウィスキー・ガイド』鎌倉書房(版元倒産のため絶版。わざわざ探すほどの本ではありません。)

土屋 守『モルトウィスキー大全』小学館 (スコッチ・モルト・ウィスキーについてはこれ一冊でとりあえず十分でしょう。)


Scotch

モルト・ウィスキー=大麦麦芽+ピート+樽。単式で二(三)回蒸溜。
グレィン・ウィスキー=大麦麦芽[約二割]+玉蜀黍[約八割](+小麦)。連続式。

醗酵槽(washback)に何を使っているか。
フロアモルティングかドラム式モルティングか。
ピートを使うか。
水は硬水か軟水か。ピート水かどうか。
ストレート・ヘッド型か、ランタン・ヘッド型か、スワンネック型か、T字ネック型か、ボール型か、ローモンドスチルか。
石炭直火焚きかガス直火焚きかスチーム式(蒸気蒸溜方式)か。
二回蒸溜か三回蒸溜か。
冷却装置はコンデンサーかワームタブか。
シェリー樽かバーボン樽か新樽か。


スコッチのテイスティング

大麦
麦芽(甘味)
ピート(燃料、水)
薫香
塩気
カラメル(甘味)
ヨード臭
樽香(生樽、シェリー樽、バーボン樽)
バニラ香
アルコール
コク、厚み
エステル香


独立瓶詰業者

Gordon & Macphail(エルギン), 自社熟成庫あり →ジャパンインポートシステム、スマイル、スコッチモルト販売、三美
William Cadenhead(キャンベルタウン),(スプリングバンクと同資本)自社熟成庫あり→ジャパンインポートシステム、スマイル
James Macarthur(エジンバラ),樽出しのみ →三美、ジャパンインポートシステム
Signatory Vintage Scotch Whisky(エジンバラ),シングルカスクの未 →スコッチモルト販売
Kingsbury (Eaglesome) (キャンベルタウン),
?Berry Bros & Rudd, (土屋P137)
Samaroli(イタリア、土屋P147)
会員制 Scotch Malt Whisky Society
専門業者ではないが、 UD社の「花と動物シリーズ」


シングル・モルト・スコッチの評価

Glen Elgin 43度 ねっとりと肉厚で、まとまりがいい。甘味があり、旨い。ピート香はかすか。繊細で、 味が濃い。

Macallan 12年 43度 甘い香りが最高。

Glenmorangie 10年 43度 2980円 薄っぺらく、面白みがない。

Glenlivet 12年 43度 ある程度肉厚。あまり旨くない。

Glenfiddich 43度 辛口。繊細な口当たり。

Knockando 1976〜89 43度 甘い香り。まろやかな甘さの中にぴりっと辛味がある。

Aberlour 10年 43度 着色料。良酒 4000円。なめらか。凝集された引き締まった味。

Auchentoshan サントリー・ジガー・バー(池袋)で飲む。ローランド伝統の三回蒸溜のため、癖に乏しく面白みに欠ける。

Glenkinchie On Tapで。極めて特色がある。紙のよう?

Tobermory On Tapで。ヨード香あり。

Isle of Jura 10年 43度 三見 3200円

Talisker 10年 45.8度 良酒 4680円
度数が高いせいか口に入れるとかあっとくる。だが一方、よく熟成して熟れた滑らかな甘やかさも持っている。旨い。もう少し長く熟成させてほしい。
微かに草か何かの燻された香りが残る。それがたまらない魅力。今まで飲んだ中で最高のウィスキー。ウィスキーとは思えないほど。

Bowmore 12年 43度 山田 4280円
味がばらばらで粗雑な気がする。ブレンド用として力を出す?
独特の野性味のある草の香り。

Laphroaig バーで飲む。アイラの特徴を強く感じる。いくらか薬品臭い。
Laphroaig 10年 43度 三見 3900円
2002/03/30(買ったのは昔)
ヨード臭など、味の要素が抑制されている。昔を知る人からするとマイルドになったということか。ピリ辛さだけを強く感じる。バーボン樽の焦げ味はある。ピート臭とはどのようなものか。
ピート臭は強い。バーボン樽は分からず。甘味は強く感じる。

Lagavulin 16年 43度 サリ 5500円
濃密過ぎるほど濃密なウィスキー。基本的に辛口だが、微かに甘味あり。最高のウィスキー。ただ荒々しい癖のようなものは期待したほどなかった。というより、そういったものも慣らしてしまうほど十分熟成してあるということなのかもしれないが。

Oban 14年 43度 河内屋 3980円 水割りウィスキーの味。不味い。

Glengoyne 10年 40度 蔵人 3280円

[Glen Albyn]25年(1964年3月〜1989年8月)58度 Signatory社壜詰
樽の香り、モルトの甘味、その他色々な味の要素はあるのだが、どれも中途半端で、己れを主張できるような特性に欠けている。蒸溜所が廃止になってもあまり惜しまれもしない?

01/01/30
Dallas Dhu, 24年, distilled in 1970年 60.54% 一杯1800円(津田沼のBig Hornで)
これも特徴に乏しい。この蒸留所、無くなっても惜しくない?

Ardbeg,10年、46% 700ml 3480円(Alwaysはなしま)
2002/02/22
これはsmokyなのか。
僕がアイラのモルトで好きな要素は何なのか。
ピートだけだったらアイラでなくとも炊いているだろう。
コク、厚み、滑らかさあり。僕がこの厚みのみを求めているのならアイラである必要性はない。
2002/04/07
辛味はあるが、厚みのあるコクはない?どっちが本当?
Laphroaigは甘口だがArdbegはdry。
2003/04/29
この薫香は快感。味の厚みは最高。

2002/03/28
Royal Lochnagar, 12年、40% 700ml 3759円(サリ船橋店)
ドイツ語でZuckerkulör、つまりカラメル使用とある。
何とも繊細なウィスキー。シェリー樽とも島ものとも違う魅力。

2002/04/02
Glenkinchie, 10年, 43% 700ml 税抜4590円(サリ船橋店)
色、普通から多少濃い目。
コク、滑らか。甘味あり。甘味があって滑らか、これがスコッチのメインストリームか。確かに香り豊か。

Cragganmore, 12年, 40% 750ml 税抜4790円(サリ船橋店)
2002/04/02
特色に乏しい。ハチミツ?柑橘系?華やか?ハーブ?香草?飲み口が柔らかなのは確か。
2003/04/24
「An elegant, sophisticated Speyside with the most complex aroma of any malt. Astonishingly fragrant with sweetish notes and a smoky maltiness on the finish.」と、ボトルのラベルの自己評語にあるが、smoky maltinessというのは確かに強く感じる。

2002/04/02
Highlandpark, 12年, 43% 750ml 税抜5320円(サリ船橋店)
これは只事ではない大変な代物。まず酒の厚みが普通のウィスキーの二三倍ある。薫香はバーボンを思わせるし、どっしりとした落ち着き、完全に硬派のウィスキー。塩気もある。
2002/04/13
甘やかではない。塩辛い。smokyでもある。smokyさと甘さの融合。

2002/04/02
Balvenie, 15年, 50.4% 700ml 税抜8580円(サリ船橋店)
Single Barrel 樽詰84年5月21日、瓶詰01年2月20日
バーボンのような焦げ樽の香り(使ってない)。
アルコール感、Grappaのよう(度数が高いせい)。
かすかな甘口。厚みはない。上品なウィスキー。

2002/04/04
Dalwhinnie, 15年, 43% 700ml 税抜2980円(秋葉原デパート)
色、普通。香りもある。甘味、滑らかさ。華やかさ。
Glenkinchieと飲み比べたら、僕には分からない。

2002/04/05
Springbank, 21年, 46% 700ml 税抜9800円 税込10290円(河内屋幕張店)
Grappaに似た芳香。というよりこれはアルコール度数の高さによるものだろう。土屋が期待させるほどではない。樫樽の香り。
2002/04/13
これも香りに甘味が強い。実際briny。

2002/04/08
Edradour, 10年, 40% 700ml 税抜3980円 税込4179円(河内屋幕張店)
色が大変濃い。紅茶のよう。バーボンのような焦げた味がするのは何故か。この味がdominantである。
滑らかではあるが、クリーミーという感じはない。olorosoというのは分かる気がする。甘さも多少はある。

2002/04/09
Littlemill, 8年, 40% 700ml 税抜3480円 税込円(河内屋幕張店)

2002/04/09
Glen Garioch, 8年, 40% 750ml 税抜2480円 税込円(河内屋幕張店)
芳香が豊か。甘味と旨みが混じり合っているとでも言えばよいのか。万人に好まれそうな味だと思う。

2002/04/09
Brachla, 59.3% 700ml 税抜2650円 税込円(河内屋幕張店)
Distilled 1994 Autumn, Bottled 2000 Summer
瓶詰業者The McGibbon's Provenance
No colouring, not chill filtered
白ワインのように色が薄い。
2003/02/11
飲んでいる時は気付かなかったが、グラスを洗おうとした時その香りの素晴らしさに驚いた。
率直に言って僕はもうカラメルによった作られた酒の味(コニャック、マルチニック・ラム、各国ウィスキー)に飽き始めている。だからこのNo colouringのスコッチはこれから僕にとって気になる存在である。

2002/04/10
Macallan, 60.7% 700ml 税抜2650円 税込円(河内屋幕張店)
Distilled 1995 Summer, Bottled 2000 Summer
瓶詰業者The McGibbon's Provenance
No colouring, not chill filtered

2002/04/10
Highland Park, 62.0% 700ml 税抜2650円 税込円(河内屋幕張店)
Distilled 1995 Winter, Bottled 2000 Summer
瓶詰業者The McGibbon's Provenance
No colouring, not chill filtered

2002/04/10
Bruichladdich, 61.2% 700ml 税抜2650円 税込円(河内屋幕張店)
Distilled 1994 Spring, Bottled 2000 Summer
瓶詰業者The McGibbon's Provenance
No colouring, not chill filtered

2002/04/10
Old Rhosdhu, 5年, 40%, 700ml 税抜2480円 税込円(河内屋幕張店)

2002/04/16
Ledaig (peated), 熟成年数不明, 42%, 700ml 1780円(河内屋幕張店)
平々凡々。

2002/04/16
Tobermory (unpeated), 10年, 40%, 700ml レシートくれず2700円位(河内屋幕張店)

2003/9/15
Scapa,12年、40%、700ml、 2980円(Alwaysはなしま)
2004/2/25
特に目立った特徴はない。しかしそれでも日本のウィスキーなどに較べるとはるかに繊細で、高度な加工品なのである。こういうものをたっぷり飲み込んでこそウィスキーが分かって来るのだろう。味はドライ。

2003/10/3
Strathisla,12年、43%、700ml、 2980円(Alwaysはなしま)
これこそ最高のスコッチと言ってもいい。ウィスキーのおいしさというものを知り尽くした上で作った一品。コクと味に満たされている。

2004/1/28
Caol Ila,12年、43% 700ml 3980円(サリ真砂店)
最近、銀座のバーで飲む機会があり、印象深かったので、通勤途上の店で見つけると一も二もなく手に入れた。
ライトなボディに、ピリッとした塩味、グラスがどんどん進んでしまう。
スコッチの旨さ、水準の高さを思い知らされた一瓶。

2004/2/26
Littlemill Old Rhosdhu
Littlemillの第二工場の第二ブランド。Littlemillと同じ味の要素が確かにある。しかしLittlemillほどの繊細さはない。

2004/2/28
Ledaig (peated)
島のモルトの味の要素は揃っているのだが、互いにどんよりと溶け合ってしまい、冴えがない。

2004/2/26
Tobermory (unpeated)
けっこう薬品臭い。

2006/9/30
Tomatin 12年 43度
家のリフォーム完成祝いに兄から貰う。
熟成した甘み、渋み。
正統派Highlandの堂々たるスコッチ。


ブレンディド・スコッチの評価

Johnnie Walker Black Label 古典的名作。
Dimple 15年 43度 ちょっと甘目。よく熟れてはいる。ただ特徴には乏しい。


Irish

アイリッシュ・ウィスキーの原酒=大麦麦芽(+大麦、ライ麦)+樽。三回蒸溜。

1743 Old Bushmills Single Malt 10 大麦麦芽のみ使用。 PR
ピート香あり。→ピートは使っていない!
何とも繊細な味を持っている。ただこれは着色料としてカラメル、つまり焦がした砂糖を使っている。この丸みのある味はそのせいなのではなかろうか。

1780 John Jameson 深く立ち昇る香り。グレーン入りの軽さ。

Jameson 1780 12年熟成 43度 良酒倉庫
カラメルの使い過ぎ。サントリー・オールド程ではないが。

1791 John Power & Sons 40度 三回蒸留 1980円 良酒倉庫
三回蒸留で軽めに作った蒸留液に、カラメルで味を付けたといった感じ。

1829 Tullamore Dew


清水真哉の酒

清水真哉のホームページ