清水真哉のラーメン


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インスタント・ラーメン


自分はラーメンに凝っているのであって、つけ麺は自分のジャンル外などと言っていたのだが、つけ麺を食べ始めてしまった。
つけ麺を好んで食べるようになった最大の理由は、麺の量の多さである。
ラーメンの麺の量では軽食という感じがあるが、300gから400gあるつけ麺は立派な一回の食事になる。
蕎麦屋の伝統のある日本において、中国伝来の中華麺についてまず汁蕎麦の汁の革新が起こり、次に盛り蕎麦のアナロジーで浸け汁に汁蕎麦のスープで培った料理法を一気に凝縮する動きが出てきたことは当(まさ)に必然であったと言えよう。
つけ麺を食べ始めて極めて疑問を感じることは、具のあり方である。
盛り蕎麦流の考え方からして、浸け汁には薬味的な働きをするものは入っていてもいいが、具は必要なのであろうか。
麺を汁に浸けて食べ終える。それから浸け汁を飲んでしまうのであるが、その時になぜ一緒にメンマやチャーシューを食べなくてはならないのか、自分には合点がいかないのである。
それが欲しい人にはオプションのトッピングとして提供して、具は何も入らない代わりに定価を百円なり二百円なり安くしてくれる基本メニューとしての浸け麺があれば私には嬉しいのだが。
ついでに言えば、浸け汁の量ももう少し少なくても私は困らない。
2009/10/3


つけ麺ブームになったから麺が注目されるようになったと言う人がいるが、それは違う。
ラーメンにおいても麺はスープに劣らぬ主役で、麺が駄目でラーメンが美味しいなどということはあり得ない。
しかしこうした意見が出るということは、ラーメン界がスープや具に比べてまだまだ麺に本気で取り組んで来なかったことの現われなのかも知れない。
私の希望としては、自家製麺に挑戦して小麦のおいしさを堪能させてくれる店がもっと増えて欲しい。
2007/9/29


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私がラーメンにはまるきっかけ、というより私の人生における第二のラーメンブームのきっかけとなった本:
武内 伸『読まずに食えるか、ラーメン王国の歩き方』光文社文庫

第一次ブームは大学時代でした。そのころ参考にしていたのは、山本益博『東京味のグランプリ1985』講談社でした。
当時行った店は、渋谷道玄坂「喜楽」、神保町「さぶちゃん」、東池袋「大勝軒」、恵比寿「香月」「恵比寿ラーメン」など。
このころ既に札幌味噌ラーメンは当然として、九州ラーメンも進出していて、渋谷に何度か行った博多ラーメンの店などもあり、新宿の桂花も存在していた。だが全体として主流はまだまだ東京醤油であり、山本益博のラーメンに関する美学も東京醤油を至上のものとしていたように見られる。それは「ラーメンのスープのベースは、鶏がもっとも合うはずである。」(P208)の一文に表れていると思う。
『東京味のグランプリ1985』という本は、ラーメンだけの本ではなく、他はすし、そば、てんぷら、うなぎ、洋食といった部立てがあり、私もラーメン屋だけに行っていた訳ではなく、まあ私も人後に落ちずバブルの時代にグルメの真似事をしていたということでしょう。
今私が渦中にある第二次ラーメンブームを起こしたきっかけは新横浜ラーメン博物館、武内伸の本なのだが、私のラーメン熱が新たになるには客観的な要因があったのである。それは武内氏の用語では「ご当地ラーメンブーム」と呼ばれるもので、つまり日本全国の土地毎の特徴的なラーメンに光が当てられるようになり、そのいくつかは東京でも食べられるようになったことである。さらに横浜家系など新たな動きも出てきて、つまり私がラーメンから遠ざかっている間に日本のラーメン・シーンは大きく変化していたのである。武内氏の本は私にこうした流れに気付かせてくれたということで意味があったのである。
この新しいラーメンシーンの中核をなす象徴的な存在は、豚骨醤油というフュージョンラーメンだと思う。
『ラーメン王国の歩き方』が私に教えてくれたことは、日本のラーメンの地理的広がりとともに、日本のラーメンの歴史である。そして歴史と地理を知ることで、ラーメンの分類学が見えてきたのである。(2002/10/20)

いまお勧めのラーメン本:大崎裕史『無敵のラーメン論』講談社現代新書
さすがたくさん食べ込んでいるだけあって知識が豊富。
武内伸の本よりも体系的に記述してあり、ラーメンの各パーツについての詳細な分析があり大変勉強になる。
ラーメン入門者には必読の書。

大崎裕史氏によるall about ラーメン

石神秀幸『首都圏ラーメンSELECTION 2005 神の舌を唸らせた 198軒』双葉社スーパームック

岡田 哲『ラーメンの誕生』ちくま新書

佐々木晶『ラーメンを味わいつくす』光文社新書


五大麺:山西刀削麺、北京打滷麺、山東伊府麺、河南魚焙麺、四川担々麺


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